世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
食わず嫌いは良くないってわかってるけど。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1988/10
- メディア: 文庫
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やっぱり音楽でも文学でも、その時々のものに触れるのが正しいのかな。どうも流れから遅れて手にすることが多い。で、初村上春樹。読み始めはいつだったか。今年の2月末当たりだ。
すらすら読めていたかと思うと、はたと止まって考え込んでしまう。そのまましばらく読めなかったり、何ページもさかのぼって読み返したりする。読書感想文。皆の、奥深い読みや、鋭い視点、また文章力も自分のそれとは比較できず、友人や人のを読んでは、感心したものだったな。
読み始めた数日間と今ではかなり印象が違う。主人公の彼に共感できないと思ってしまった、あの時読むのを止めていなくて本当によかった。下巻もあるのだから、余計なことを考えるのは止めよう。楽しみだ。
不思議な世界。でも手に取れるように近く、現実的。細かい景色や心情、目線の描写は、どっぷりと浸かってしまう自分にはうってつけ、はまりまくりだった。感情も身も移入可。途中で感じたことも、そのまま、ピンクの女の子がしゃべりだした。きっとこの感覚が皆が読みたくなる所以なのかな。
読んでいるのは人間が作り出した記号じゃないんだな。しまってあったウィスキーをやたらと飲んでみたり。影響されやすい。